連載第2回
振付家・アーティスト 香瑠鼓(カオルコ)さん

バリアフリーライブ「あぴラッキー」@横浜ラポール

 

~振付家の仕事で売れてしまいました~

馬場
今のお仕事のきっかけはどんなことだったのですか。

香瑠鼓
作詞家の森雪之丞さんが誘ってくださったバンド(Mighty Opera)に参加したのがきっかけですかね。このバンドにはラッキィ池田さんも誘いました。そうこうしているうちに石井明美さんを紹介されて、『チャ・チャ・チャ』の振り付けを担当することになり、そしてベイブというアイドルグループ、次がウインク。まずは裏方で売れてしまったんですよね(笑)

馬場
売れたということは、認められたということですよ。

香瑠鼓
そのころの自分は、オリジナルパフォーマンスにこだわっていて、世の中の流れと違っていたんですね。その当時つくったものは今でも面白いと思うんですけど、少し(時代より)早すぎて売れなかった。その頃にウインクに出会ったんです。こっちは毎日毎日努力してもなかなか売れないのに、(それほど努力していなくても)売れてしまっているアイドルがいる。なんか納得がいかない。でも気づきました。自分が良いと思っていても地球の流れというか・・・ビートに乗れていないなと思ったんです。
その頃の日本はバブル時代で、私のようにガツガツしていてはウケない。逆にウインクのようなホッとするものがウケたんでしょうね。ウインクに対しては、振り付けの意味から教えていきました。私が厳しいものだからぎこちなくなって、かえってそれが良かったりして(笑)

馬場
それだけ相性が良かったんじゃないでしょうか。

香瑠鼓
その時、一度自我をなくして流れというかビートに乗ってみたらどうかと思いました。その中でいかに自分のオリジナリティ、感性を保つかが仕事になるということがわかりました。

馬場
自我をなくすという切り方はすごいと思います。では今現在、お仕事をする上で一番大事にしていることってどんなことですか。